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京成電鉄


全国鉄道図鑑

京成電鉄3400形・新3000形
▲ 京成電鉄3400形・新3000形 京成高砂/2010.10.16

【運行エリア】

東京都東部(葛飾区・江戸川区他)・千葉県(船橋市・千葉市・成田市ほか)

【概要】

東京と成田を結ぶ軌道線の構想を立て、1909年に「京成電気軌道株式会社」を設立したことに始まる。第1期工事は1911年に押上〜市川(現・江戸川駅付近)、曲金(京成高砂)〜柴又間を着工、1912年11月にに開業させた。1912年4月には帝釈人車軌道(柴又〜金町間)を買収、1913年10月に改築し金町まで開業させている。

1916年12月に船橋まで、1917年7月に千葉まで開業させたのち、成田までの開業は1930年。一方、都心側ターミナルを浅草まで延長させようとしたものの、東武との競合や汚職事件を起こしたため断念。その後、筑波高速度電気鉄道を合併、その免許を利用し1931年12月に青砥〜日暮里間を、1933年12月に上野(上野公園)まで開業させ都心延伸を実現した。

陸上交通事業調整法での統合はバス事業に対してのみ実施されたが、千葉県下の成田鉄道(現・千葉交通)、小湊鉄道、九十九里鉄道が資本系列下になった。戦時中は日暮里〜上野間の地下トンネルが運輸省に接収された。1945年6月に現社名に変更している。

戦後は鉄道連隊の演習線の払い下げを受け、新京成電鉄を設立。また、都心延伸計画を立て押上〜有楽町間の免許申請を行ったが、運輸省の行政指導で「地下鉄網を営団・東京都が担当し、各私鉄が地下鉄に相互乗り入れを行う」方針が決まる。京成電鉄は1号線へ直通となり、同じく直通相手となる京浜急行電鉄との軌間を合わせることになり、1372mm→1435mmへの改軌を行うことになった。1959年10月9日から12月1日にかけて行われた。また、押上駅の地下移設も行われ、1960年12月4日より地下鉄との直通が開始された。

1960年代には常総筑波鉄道・鹿島参宮鉄道(両社とも関東鉄道の前身)の買収を皮切りに、千葉・茨城県内の私鉄等を傘下に収めていったほか、兼業部門の新設・拡充も図られた。

1960年代後半からはニュータウン等の輸送機関となる北総開発鉄道、千葉急行電鉄、東葉高速鉄道への出資も行われた。また、成田空港開港が決まると、成田空港への輸送機関となるため、成田〜成田空港間の新線免許を申請。成田新幹線計画が存在した当時、運輸省・新東京国際空港公団ともに空港ターミナルビルへの乗り入れを拒否し、第1・第2ターミナルの中間に駅を設置することとなり1970年11月着工。2年で工事自体が完成し1973年には習熟運転が開始されるも、空港への反対運動によって開港が延期となり、路線の開業も先送りとなった。

このころ、兼業の不動産業を積極的に推し進めていたが、大型投資を進めている真っただ中でオイルショックに見舞われる。その後、決算で無配に転じたこともあり、1980年10月に経営再建計画を策定。この流れに沿って合理化を進め、系列百貨店の閉鎖をはじめとした兼業の整理、津田沼工場の閉鎖移転や谷津遊園の閉園に伴う土地などの処分、民鉄協会からの離脱などを行い再建を図っていく。結果、傘下のオリエンタルランドによるディズニーランド誘致の成功や経営改善策により1989年に累積赤字を解消し、再建を図ることができた。

1978年に成田空港が開港するも、駅の立地条件の悪さ(ターミナルまでは連絡バスで接続)や厳戒警備による見物客などの立ち入り制限などもあり、開業当初は苦戦を強いられていた。その後、リムジンバスが渋滞に巻き込まれるようになり定時性が悪化。それに伴う鉄道アクセスが再検討され、JR・京成によるターミナル乗り入れが決定、1991年にターミナル直下の駅に乗り入れが開始された(旧成田空港駅は「東成田」に改称)。また、成田空港への所要時間短縮を図るため「成田高速鉄道アクセス(2002年設立)」によって、北総線を活用した短絡ルートの建設が行われ、2010年「成田スカイアクセス線」が開業。従来の北総線区間(京成高砂〜印旛日本医大)と印旛日本医大〜空港第2ビル間を経由したスカイライナーやアクセス特急が走り始めた。

なお、1992年に千葉中央〜大森台間が開業した千葉急行電鉄は、需要予測に対して大きく利用客が下回ったことで建設費の回収が行えず、債務超過に陥った。そのため、1998年に京成電鉄が引継ぎ千原線となり、千葉急行電鉄は清算された。

【Webサイト】

京成電鉄(https://www.keisei.co.jp/

【掲載形式リスト】

★特急形車両
京成電鉄AE形
AE形
京成電鉄AE100形
AE100形
京成電鉄新AE形
新AE形
 
★一般形車両
京成電鉄3050形
3050形
京成電鉄3100形
3100形
京成電鉄3150形
3150形
京成電鉄3200形
3200形
京成電鉄3300形
3300形
京成電鉄3400形
3400形
京成電鉄3500形
3500形
京成電鉄3600形
3600形
京成電鉄3700形(後期車)
3700形
京成電鉄新3000形
新3000形
京成電鉄新3100形
新3100形